スクワットで膝が後ろに流れる現象について自分なりに考えてみた。
先に言っておくが合っているかどうかは分からん。あくまでも自分が感じたこと、考えたことだ。
- なんのこと?
- 膝関節を伸展するための代償動作
- その代償として腰や股関節伸展筋への負荷が増える
- 膝を引くにしても脛が地面に垂直になるまでが限度
- 戦略的にこのフォームを使う場合足幅はナロー気味がいい
- 実際にやってみた感想
- はじめから膝を前に出さないフォームでやればいいのか?
- デッドリフトとの相性
- まとめ
なんのこと?
しばしばスクワットのボトムからの切り返し時膝が後ろに流れる現象が見られる。膝が後ろに下がるというよりも、殿部から挙がると表現する人もいるだろう。
膝関節を伸展するための代償動作
おそらく自分の考えではこれは膝関節伸展筋(大腿四頭筋など)の筋力不足を代償するための動きだと思われる。
スクワットでボトムからの切り返し時、殿部を後方へ引くと膝関節伸展筋をそんなに使わなくても膝が勝手に伸展する。
試しにしゃがんだ状態から殿部を後方に引いてみて欲しい。そうすると大腿四頭筋とか使わなくても勝手に膝が伸展していくだろう。
このように力を使うことなく膝を伸展できるため、膝の伸展筋力が弱い場合は無意識のうちにこのようなフォームになってしまうのではなかろうか?
もしくは骨格的にどうしても膝が大きく前に出て膝関節伸展筋へ負荷が掛かりやすい場合、無意識にこういう風に力を逃がしているとか。
ちなみに膝を前に出さないタイプのフォームの人はこの現象は起こりづらい。ボトムで膝が前に出てないのにそれ以上膝を引くと脛が後ろに傾いてひっくり返ってしまうからだ。見方を変えるとしゃがんだときにすでに膝が後ろに引けた状態になっているとも見れる。
その代償として腰や股関節伸展筋への負荷が増える
膝関節伸展筋の負担が減るが、必ずそのしわ寄せがどこかにくる。それが腰部や股関節伸展筋だ。
膝を後ろに引くとそのまま後ろにひっくり返らないように体幹を前傾して前後の釣り合いをとる。
そうすると負荷が増えるのが腰部と股関節伸展筋(大殿筋など)だ。
自分の場合そういうフォームでやると特に腰部に強い負荷を感じる。
膝を引くにしても脛が地面に垂直になるまでが限度
膝を引けば引くほど膝は力を使わなくても勝手に伸びてくれるがそれにも限度がある。
脛骨が地面に対して垂直になるまでだ。
それ以上膝を後方へ引くと脛骨が後方へ傾斜し、ひっくり返ってしまう。
脛骨が地面に垂直になるまで引けばその後は結構安定する。あとは腰の力と股関節伸展筋力勝負みたいな感じになる。
戦略的にこのフォームを使う場合足幅はナロー気味がいい
良いか悪いかは別として、このフォームを使う場合、足幅はナロー気味の方がやり易い。
理由は簡単。ナローの方が膝が前に出やすく、ボトムからの切り返しで膝を後ろへ引きやすいからだ。
ワイドスタンスでやろうとすると、そもそも膝があんまり出ないから引けない。というかそもそも膝の屈曲が少なければ引く必要がない。
実際にやってみた感想
自分でも実際に色々試した結果として記事を書いている訳だが、ちょっとその感想も書いておく。
スクワットの切り返しで膝を後方へ引くフォームにした結果、脚の疲労は激減し、そのかわり腰の疲労が激増した。
翌日筋肉痛になったのも脚じゃなくて腰。
でも腰を痛めそうな感じではない。筋疲労って感じ。
なんだかスクワットを脚ではなく腰でやってる感が半端ない。
ボトムからの切り返しでいっきにハーフスクワットのボトムぐらいまでもっていって、そこからは浅いグッドモーニングみたいな感じだ。
脚が弱くて腰が強い場合はこういう方法もありなのか?
はじめから膝を前に出さないフォームでやればいいのか?
そもそもはじめから膝を前に出さない(膝の屈曲が少ない)フォームでやればいいんじゃないか?という気もしたがそうでもないようだ。
ワイドスタンスだと骨格や股関節の柔軟性でどうしてもしゃがみにくい人がいる。俺のように。
そういう人はスタンスも広くできない。スタンスを狭くすればしゃがみやすくなるが、その代わり膝の屈曲角度がかなり大きくなり、膝関節伸展筋への負荷が上がる。そうしたら膝を後ろに流して力を使わずに膝を伸ばしてしまえ!ということになるのかもしれない。
デッドリフトとの相性
例えば膝を後ろに流すフォームで脚の力を使わずに腰を使ってスクワットをやるとする。
その場合、腰の消耗は激しいが脚の消耗は少ない。
その状態でデッドリフトをやるとなると、ワイドデッドで脚を使って引くタイプの人は有利になる。が、逆にナローで腰を使って引くタイプの人は不利になるだろう。しらんけど。
まとめ
まあ膝を後ろに流すのがいいのか悪いのかは分からん。
ただ個人的に悪くはない感覚。
①深くしゃがみやすいようにやや狭めのスタンスでしゃがむ。
②切り返しでは脚に掛かる負荷を膝を後ろに流すことで軽減。(バーベルの真下に膝関節を移動してモーメントアームをゼロにする)
③負荷が集中した腰・股関節で身体を起こしていく
調子に乗り過ぎると前傾が強くなり過ぎて前にバランスを崩したりするので注意だ。
文才と知能が無さ過ぎて自分でも何を言っているか分からなくなってきたが試すときは自己責任でよろしく。
追記:やっぱり多分これはあまり良くないやり方かもしれない。